2002年12月にNPO法人・環境保全ネツトワーク京都を設立して早や20年を過ぎました。本法人は急速に発展する中国をはじめとした東アジアを俯瞰した環境保全に貢献するため、その調査と実践活動を行うことを目的として設立しました。
当初は京都と歴史的にゆかりの深い中国陝西省への環境協力として西安市郊外の黄土丘陵地帯の植樹協力を行ってまいりました。この活動により、2017年までに約200万本の苗木を植栽し、微力ながら現地の緑化活動に貢献できたものと考えています。活動を行う上では様々な困難が待ち受けていましたが、会員の皆様の一方ならぬご協力と日中緑化交流基金の支援の下に克服することができました。現地の住民、団体、地方政府の関係者の方々と心温まる交流を行うことができ、国境を超える環境活動を実施することができたことは何よりの財産であると思います。
近年、急速に地球温暖化が進行し、大雨、洪水などの異常気象が頻発し、我々の暮らしはもちろん生態系の保全にも大きな脅威となっています。本法人では、2017年から新たに家庭での省エネ行動などを訴える啓発活動やプラスチックの削減・リサイクルを訴える活動を展開しています。特に、プラスチックは安価で使いやすいこともあり、我々に便利で快適な生活をもたらしましたが、自然界での分解が困難なことから海洋に流出し生態系へ大きなダメージを与えることが懸念されます。また、その焼却、廃棄により二酸化炭素が排出され、地球温暖化の進行の原因となります。
私どもは次代を担う青少年をターゲットにできるだけわかりやすいパンフレットを作成し、関係機関に配布したり、イベントを開催したりして削減・リサイクルの知識の普及に努めています。
人類の持続可能性と福利の追究には、今や生産活動やライフスタイルの在り方そのものを見直していく時期にあるのではないでしょうか。本法人は、SDGsの実現を念頭に東アジアを俯瞰した環境の調査、実践活動を追究し、尽力してまいる所存です。各界各層の引き続きのご支援、ご協力をお願い申し上げます。
2023(令和5)年10月23日
環境保全ネツトワーク京都代表理事 北川 秀樹
